タイ在住者や海外ノマドに人気の海外送金サービス「Wise(ワイズ)」が、2026年に大きく変わりました。
「タイのWiseは使えなくなる?」
「日本円や米ドルをそのまま持てなくなる?」
「海外のクライアントからWiseで報酬を受け取るとどうなる?」
「タイのATMでWiseカードが使えなくなる?」
「日本へ送金するときはどうなる?」
など、タイ在住者の間でも疑問が増えています。
私自身、タイで生活しながらWiseを利用してきたため、今回の変更はかなり気になるところでした。
そこでこの記事では、2026年9月時点のWise公式情報をもとに、タイ在住者に関係する変更点を整理します。
特に、
- 海外ノマド
- タイで働く現地採用
- タイ企業・日系企業の駐在員
- フリーランス
- 海外から報酬を受け取る人
- タイと日本の間で送金する人
に向けて、「結局、自分の場合はどうなるの?」が分かる記事にしました。
※Wiseの仕様は、登録時期・登録住所・本人確認状況などによって異なる場合があります。この記事では2026年9月6日時点のWise公式情報をもとに整理しています。
この記事を読めばわかること
この記事では、2026年のWiseタイアカウント変更について、
・タイ在住者のWiseは今後も使えるのか
・日本円や米ドルなどの外貨はどうなるのか
・海外の顧客や生徒から外貨を受け取る場合はどうなるのか
・ノマドやフリーランスへの影響
・駐在員・現地採用への影響
・タイから日本への送金はどうなるのか
・Wiseカードはタイで使えるのか
・タイのATMから現金を引き出せるのか
・PromptPayやThai QRは使えるのか
・タイの税金との関係はどう考えればいいのか
まで、できるだけ分かりやすく解説します。
2026年、タイのWiseは何が変わった?
まず結論です。
Wiseはタイで使えなくなるわけではありません。
むしろ2026年3月、Wiseはタイで必要なライセンス一式を取得し、タイ国内でマルチカレンシーウォレットなどのサービスを正式に展開できる体制になりました。
一方で、タイの規制に対応するため、
「タイ在住者のWiseアカウントを、タイ国内の金融サービスとしてローカライズする」
方向へ大きく変わっています。
その結果、
タイ国内で便利になる機能
- PromptPayへの送金
- PromptPay・Thai QRでの支払い
- タイの銀行口座への送金
- タイ住所へのWiseカード配送
などが利用できるようになりました。
その一方で、
注意が必要になった機能
- タイ国内ATMでのWiseカードによる現金引き出し
- タイと関係のない海外銀行口座間の送金
- 第三者から外貨を受け取る場合
などには、これまでとは異なるルールが適用されます。
つまり、
「Wiseが使えなくなる」のではなく、「タイ在住者向けのWiseに大きく変わる」
と考えたほうが正確です。
2026年9月時点で特に重要なポイント
今回の変更で、タイ在住者がまず知っておきたいのが登録時期による違いです。
Wise公式によると、
2026年1月21日より前に登録した人
2026年10月までは、基本的に従来どおり利用できます。
2026年9月には、タイ中央銀行の規制に対応するため、追加の本人確認書類を求めるメールが送られる予定です。
DTV(Destination Thailand Visa)やEDビザなどの非移民ビザも確認書類として受け付けるとWiseは案内しています。
2026年1月21日より後に登録した人
新しい仕様が先に適用され、2026年8月までに変更が反映される予定とされていました。
そのため、
「自分のWiseはいつ登録したのか?」
を確認しておくことが重要です。
日本円・米ドルなどの外貨はどうなる?
ここは今回、最も誤解されている部分です。
ネット上では、
「タイ在住者はWiseの外貨を全部THBに両替される」
という情報を見かけることがあります。
しかし、これは正確ではありません。
Wiseはタイの個人ユーザーについて、複数通貨を管理できるマルチカレンシー機能を提供しています。
重要なのは、
「自分自身のお金をWiseに入れる場合」と「第三者からお金を受け取る場合」は分けて考える必要がある
ということです。
自分自身の日本円・米ドルをWiseに入れる場合
ここは非常に重要です。
例えば、
自分の日本の銀行口座
↓
自分のWise
という資金移動と、
海外の顧客・生徒
↓
あなたのWise
では、扱いが同じではありません。
Wiseのタイ向け案内では、自分自身の海外銀行口座からWiseへ資金を入れる場合と、第三者から外貨を受け取る場合を区別しています。
そのため、
「タイ在住者になった瞬間、Wiseにある日本円・米ドルが全部THBへ強制両替される」
という理解は正しくありません。
ただし、既存の口座情報・入金方法・登録時期などによって利用条件が異なる可能性があるため、個別のアカウント画面で確認することが重要です。
金融サービスについては、「タイ在住なら全員こうなる」と一括りにしないほうが安全です。
海外の顧客・生徒からWiseで外貨を受け取る人は要注意
今回の変更で、ノマドやフリーランスにとって特に重要なのがここです。
例えば、
日本の生徒
↓
あなたのWise JPY口座
あるいは、
アメリカの顧客
↓
あなたのWise USD口座
というように、第三者から外貨を受け取っている場合です。
Wiseのタイ向け変更では、第三者から受け取る外貨について、THBへ自動的に換算される扱いがあります。
つまり、
「海外の顧客からUSDで報酬を受け取り、そのままWiseのUSD残高で保有する」
という従来の使い方をしているタイ在住者は、特に注意が必要です。
これは、
- 海外ノマド
- フリーランス
- オンライン講師
- コンサルタント
- 海外企業から報酬を受け取る人
- 海外の顧客から売上を受け取る人
などに大きく関係します。
「Wiseで外貨を保有できるか」と「第三者から外貨を受け取って、そのまま外貨で保有できるか」は別の問題
と覚えておきましょう。
ノマド・フリーランスへの影響は大きい
今回の変更で、特に注意したいのが海外ノマドやフリーランスです。
例えば、
日本のクライアント → JPY
アメリカのクライアント → USD
ヨーロッパのクライアント → EUR
というように、海外から複数の通貨で報酬を受け取っている人は、Wiseのタイ向け新ルールをしっかり確認しておく必要があります。
これまで、
「Wiseに外貨で受け取って、必要なときだけTHBへ両替する」
という使い方をしていた人にとっては、今回の変更は大きな意味を持ちます。
「タイ在住でもWiseなら外貨を自由に受け取って保有できる」
と考えている人は、2026年の新ルールを一度確認しておいたほうがいいでしょう。
駐在員・現地採用にもWiseユーザーは多い
今回の変更はノマドだけの話ではありません。
タイで働く日本人には、
- 日系企業の駐在員
- タイ企業で働く日本人
- 現地採用
- 自営業
- フリーランス
など、さまざまな働き方があります。
特に、
タイで給与を受け取り、日本へ定期的に送金する
という人にとっては、Wiseは今後も有力な選択肢です。
タイの銀行口座からTHBを海外へ送金する機能は引き続き利用できます。
そのため、
タイ → 日本
という送金用途だけを見ると、今回の変更でWiseが完全に使えなくなるわけではありません。
タイから日本へ送金する場合
タイで働いている日本人にとって、Wiseの代表的な使い方の一つが、
タイの銀行口座 → 日本の銀行口座
への送金です。
この用途では、Wiseのサービスを引き続き利用できます。
Wiseではタイから海外への送金について、1日800,000THB、1か月20,000,000THBの送金上限が案内されています。
もちろん、実際の利用可能額は本人確認状況やアカウントの条件などによって異なる場合があります。
まとまった金額を送金する場合は、送金前にWiseアプリで上限を確認しましょう。
タイと関係のない海外口座間の送金には注意
今回の変更で、もう一つ重要なのが、
タイと関係のない海外銀行口座同士の送金
です。
例えば、
アメリカの銀行口座
↓
Wise
↓
シンガポールの銀行口座
という送金。
タイ住所のWiseアカウントでは、このような送金について、
USD → THB → SGD
と、THBを経由した2回の両替が発生する場合があります。
以前のように、
USD → SGD
だけで済むとは限りません。
そのため、複数の海外口座を使っているノマドや海外ビジネス関係者は、特に注意してください。
Wiseカードはタイで使える?
Wiseカード自体が使えなくなるわけではありません。
ただし、タイ国内ATMでの現金引き出しには大きな変更があります。
タイ住所に登録されたWiseマルチカレンシーアカウントに紐づくWiseカードでは、
タイ国内ATMから現金を引き出せなくなります。
一方、海外のATMでは引き続き現金を引き出せます。
タイではまだ現金が必要になる場面もあるため、
「Wiseカードだけ持っていれば大丈夫」
とは考えないほうがいいでしょう。
タイの銀行口座や、タイ国内ATMで使える別のカードなど、別の現金調達手段を用意しておくと安心です。
PromptPay・Thai QRはむしろ便利になった
今回の変更は、すべてがマイナスというわけではありません。
むしろタイ生活者にとって便利になった機能があります。
その一つが、
PromptPay・Thai QRへの対応
です。
Wiseでは、PromptPay IDへの送金や、PromptPay QR / Thai QRをスキャンして支払う機能が提供されています。
例えば、
- 小さな飲食店
- 屋台
- 個人商店
- QR決済中心の店舗
など、カードを使えない場所でも、QR決済を利用できるケースがあります。
ただしPromptPay経由の取引には、1回10,000THBの上限があります。
大きな金額の支払いをWiseだけで済ませるというより、日常生活の補助的な決済手段として考えると分かりやすいでしょう。
タイのWiseは「改悪」なのか?
今回の変更を、
「Wiseの大改悪」
とだけ考えるのは少し違います。
タイ国内で生活する人にとっては、
PromptPay・Thai QR
などの新しい機能が増えています。
一方で、
海外から外貨を受け取る人
や、
タイと関係のない海外口座間で資金移動する人
には制限が増えています。
つまり、
「海外のお金を自由に管理するWise」から、「タイの規制に対応したタイ在住者向けのWise」へ変わった
と考えると理解しやすいでしょう。
タイ在住者のWiseと税金
もう一つ、非常に検索されやすいのが税金の問題です。
ここは注意してください。
「Wiseに入金した=課税される」
という単純な話ではありません。
タイの税務上は、
- そのお金が何なのか
- どこで発生した所得なのか
- いつ発生した所得なのか
- タイの税務上の居住者なのか
- その所得をタイへ持ち込んだのか
などを分けて考える必要があります。
タイ歳入局は、タイ国内で発生した所得と海外で発生した所得を区別しており、外国源泉所得についても一定の条件でタイの所得税の対象となることを案内しています。
2026年の確定申告関連資料でも、外国源泉所得を申告するための項目が設けられています。
したがって、
「Wiseだから税金がかかる」
でも、
「Wiseなら税金がかからない」
でもありません。
Wiseはあくまで送金・資金管理サービスです。
税務上重要なのは、Wiseを使ったかどうかではなく、その資金の性質や発生場所、タイへの送金状況などです。
税務については個人差が大きいため、具体的な判断が必要な場合はタイの税理士・会計士などの専門家に確認することをおすすめします。
2026年9月時点のWiseを利用者別に整理
ここまでを、利用者別に簡単に整理します。
海外ノマド・フリーランス
要注意です。
海外の顧客からJPY・USD・EURなどで報酬を受け取っている場合、第三者からの外貨受取に関する新ルールを確認してください。
特に、
「外貨で受け取って、そのまま外貨で保有する」
という使い方をしている人は重要です。
タイ現地採用
引き続き利用価値があります。
タイで給与を受け取り、日本へ送金する用途ではWiseを利用できます。
ただし、勤務先から外貨で直接Wiseへ給与を受け取るようなケースは、通常のタイ給与とは扱いが異なるため、確認が必要です。
タイ企業・日系企業の駐在員
日本への送金目的なら、引き続きWiseを利用できます。
一方、会社からの給与・経費精算などをWiseで受け取っている場合は、個人間送金とは別に、会社側の送金方法やWiseの利用条件も確認したほうがいいでしょう。
タイ在住で日本との送金が多い人
Wiseのメリットはまだ大きいです。
タイから日本への送金は、Wiseの主要な用途の一つです。
タイ国内でWiseを使いたい人
PromptPayやThai QRなど、便利になった部分があります。
一方、タイ国内ATMでの現金引き出しには注意が必要です。
まとめ|タイ在住者のWiseは「終了」ではない
2026年のWiseタイアカウント変更は、タイ在住者にとってかなり大きな変化です。
ただし、
「タイではWiseが使えなくなる」
という話ではありません。
むしろタイ国内では、
PromptPay・Thai QRなどの新しい機能が追加され、タイの生活に合わせたサービスへ変化しています。
一方で、
海外から外貨を受け取るノマド・フリーランス
や、
タイと関係のない海外口座間で送金する人
には注意が必要です。
特に重要なのは、
「外貨を保有できるか」
と
「第三者から外貨を受け取り、そのまま外貨で保有できるか」
は別の問題だということ。
ここを理解しておかないと、思わぬところでTHBへの換算が発生する可能性があります。
また、タイで働く現地採用・駐在員にとっても、Wiseは日本への送金手段として引き続き利用価値があります。
私自身もタイで生活しているからこそ感じますが、海外生活では**「どのサービスが一番いいか」ではなく、「自分のお金の流れに合ったサービスを選ぶ」ことが重要**です。
2026年のWiseは以前とは少し違います。
これからタイへ移住する人、タイで働く人、ノマドとして生活する人は、自分が「お金をどこから受け取り、どこへ送るのか」まで考えてWiseを使うことをおすすめします。
参考:Wise公式
Wise「タイにおけるWiseアカウントの変更予定について」
参考:タイ歳入局
この記事は2026年9月6日時点のWise公式情報をもとに作成しています。Wiseのサービスや利用条件は今後変更される可能性があります。重要な送金を行う前には、必ずWise公式サイト・アプリで最新の条件を確認してください。


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